献立紹介

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2019.06.28

ふと初心に返る時がありました

退院後、ずっと居室で食事をしていたF様。
介助で召し上がっていましたが、すぐに「いらん」と残すことがほとんど。
水分は点滴で補っていました。

もう食べる意欲が無くなってきているのかな?
お年もだいぶ召され、そういう時期が近付いているのかな?
と、良くないことを思い始めていました。

とある昼食時、少しでも刺激をと、他のご利用者が多く集まる食堂へ。
初めは食べることに意識がいかず、大声を出したりと、そわそわ。

それでも、少しずつ食事に意識が集まり、食器を手に持つと、自身で食べられ始めました。

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召し上がった量はほんの僅かですが、今まで見なかった行動に驚きました。
反射で食べる動作をとっただけなのか、刺激を受け意欲が出て来たのかは不明ですが、
F様にとっては何かきっかけが芽生えた日のように感じました。

それからも食堂で過ごす機会を少し増やし、今では出て来た食事を介助でですが、全て召し上がるようになられました。

ただ“食堂で食べる”という、当たり前のことですが、それが大きな変化を起こすこともあるのだなと、
この仕事を始めて間もない頃に感じていた感覚を、ふと思い出すような良い機会でした。

担当:瀬沢