献立紹介

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2015.06.17

思い出

私の祖父母は、明治生まれの人でした。
私が生まれた時、おじいちゃんは80歳くらいだったと思います。
おじいちゃんも、おばあちゃんも、いつも着物でした。
洋服姿は見たことがありません。
いつも草履を履いており、靴を履いたところも見たことがありません。
タバコを吸っていたのですが、
パイポに耳かきのような道具でタバコの葉を詰めて、マッチで火をつけていました。
とても無口で、いつも縁側の横に置いてあるロッキングチェアに揺られ、ひなたぼっこをしていました。
私が学校の帰りに拾ってくる野良犬や猫を膝に乗せて、ゆらゆらと昼寝をしていました。

あまり話をした記憶がありません。
今、高齢者の方と関わる仕事をして、思うことがたくさんあります。

一番に思うこと。

もっと、たくさん話をすればよかった。

入所されている利用者様のところへ、たくさん、面会にきて下さいます。
楽しそうに、お孫さんと話をしている利用者の方をみると、私も嬉しくなります。

あんな風に私もおじいちゃんやおばあちゃんと、いっぱい話をすればよかったな。

今、この弘済院第1特別養護老人ホームで出会ったご利用者の方と、たくさん話をして
いろんな思いを一つでも多く知り、希望に近づけるようなケアをしていきたいと思います。